リュックベッソン監督の初期の2作品。
『ニキータ』
出演:アンヌ・パリロー、チェッキー・カリョ、ジャン・レノ
監督:リュック・ベッソン
本編:115分 公開:1991年
あらすじ
薬物中毒の主人公「ニキータ」は、仲間と一緒に深夜の薬局に侵入し薬物を漁っていた。しかし警官隊の突入により、ニキータは警官をひとり射殺してしまい逮捕される。終身刑が言い渡されたニキータだが、護送された先は刑務所ではなく秘密警察だった。そこで暗殺者として訓練を受けざるを得なくなった彼女の運命は一変することに・・・。
オープニングでみせるような派手なアクション映画の一面がありながら、エンディングではフランス映画らしい落ち着いたシーンもあります。リュック・ベッソン監督の初期の代表作。この映画のヒットがハリウッドへの足がかりになったと言われており、リメイク作品も多い。エンディングで流れる、音楽担当のエリック・セラ本人が歌う「The Dark Side of Time」がすごくいいです。
この作品に登場する、ジャン・レノ演じる「掃除人・ヴィクトル」が、後の大ヒット作「レオン」のモデルになっています。
『グラン・ブルー/グレートブルー完全版』
出演:ロザンナ・アークエット、ジャン=マルク・パール、ジャン・レノ
本編:168分 公開:1988年
あらすじ
共に素潜りが得意で幼馴染だったジャックとエンゾ。月日は流れ、およそ20年後、エンゾはフリーダイビングの世界で頂点に立ち、一方のジャックは漁の最中に亡くなった父の死により、孤独な日々を送るようになっていた。そんな二人がふたたび出会い、ダイビングの大会に挑戦することに・・・。いつも寂しげなジャック、唯一ジャックだけを認め、ライバル視していたエンゾ、そして仕事で知り合ったジャックに気持ちをよせているジョアンナ。物語は、3人を中心に進んでいきます。
リュック・ベッソン監督のもう一つの初期の代表作。
ストーリー自体はフィクションだが、実在した伝説のダイバー「ジャック・マイヨール」をモデルにして、フリーダイビングの世界を描いています。また登場するライバルのエンゾも、実在したイタリア人ダイバー、「エンゾ・マイオルカ」がモデルになっています。ウィキペディアによると、監督のリュック・ベッソン自身もスキューバダイビングに没頭していたが、事故により二度と潜れなくなったそうです。
エンディングでは、ジャックが海の中でまるでイルカと会話でもするように、漆黒の海の中へと消えて行きます。
ジャック・マイヨール(1927年~2001年 享年74歳)
フランスのフリーダイバー。10歳のころには佐賀県の唐津市に住んでいて、そこで初めてイルカに出会う。後に水族館でイルカの調教をしたことで、水中での泳ぎ方を習得したという。1983年、55歳で挑戦したフリーダイビング(呼吸のための器材を使わないで行う競技)で105mの記録を樹立しました。
1966年当時には、映画と同じように「エンゾ・マイオルカ」とフリーダイビングを競い合っていました。
ジャック・マイヨールは、晩年にうつ病を患い、2001年12月に自ら命を絶ってしまいました。
ジャック・マイヨールの名言
「情熱をなくすよりは情熱に溺れたほうがいい。」ーNumber496号より