舟を編むを読む、そして観る

NHK・BSで放送していた、連続ドラマ「舟を編む~私、辞書をつくります~」を観ました。三浦しおんさんのベストセラー小説「舟を編む」をドラマ化したものです。たまたまテレビをつけた時に流れていたのですが、とても面白かったので、すぐに、まだ読んでいなかった原作を買って読んでみました。


『舟を編む』 Kindle版
著者:三浦しおん
発売:2015年(初版は2011年)
出版社:光文社文庫 

あらすじ
玄武書房・営業部に勤める主人公の馬締光也は、ある日辞書編集部へと異動になり、個性派揃いの辞書編集部の面々と中型辞書「大渡海」の編纂を行うことになる・・・。

長い長い辞書づくりの世界と、辞書の奥深さを描いた物語です。

私は本を読むスピードは遅いのに、読みたい本があればとりあえず買ってしまうタイプなので、手をつけてない本が本棚にどんどん積み重なっていくことがよくあります。積み上がった本が50冊を超えるようになった時に、さすがにこのままではマズイと思い、書評サイトや「この〇〇がすごい」といった記事に、なるべく目を通さないようにして「読みたい本リスト」が膨れ上がるのを防ぐようにしていました。

そのためもあって、2012年に本屋大賞を受賞し大ベストセラーとなった本書「舟を編む」も私の読みたい本リストからは漏れていました。

今回たまたま観たドラマをきっかけに手に取ったのですが、さっそく読んでみると「もっと早くに読めばよかった」という軽い後悔の気持ちになりました。そして改めて言葉のは深さを思い知りました。


ドラマ,原作ともに良かったので、映画も観たくなって、さっそくレンタルして観ました。

『舟を編む』

出演:松田龍平
   宮崎あおい
   オダギリジョー
   小林薫
   加藤剛

上映時間:133分
公開:2013年
   

映画もほんとにいい作品だと思いました。特に主人公の馬締光也を演じる松田龍平さんが良かったです。主人公のオタクぶりを見事に演じていて、人との会話での返す時の間や表情が本物のオタクのようで凄かったです。ビシッとキマった2枚目を演じる役者もいいですが、いかにも不器用な人間を見事に演じる役者の方がさらに凄さを感じます。

「舟を編む」は原作、ドラマ、映画と、三者三様でそれぞれ楽しめました。原作は笑える部分が多く、ドラマでは言葉にちなんだ素敵なエピソードが多かったです。(ちなみにドラマでは「岸辺みどり」演じる池田エライザさんが主人公です)。また、映画、ドラマ共に脇役の俳優さんも良くて、個人的には、映画に出演の小林薫さんと、ドラマに出演の柴田恭兵さんがいい味が出てて特に好きでした。

小説、ドラマ、映画の3作品に描かれている辞書作りの世界は、その緻密さに驚かされ、作品全体を通して『言葉』そのものの凄さ、深さ、重さ、そして大切さを改めて教えてくれます。

私は日頃からあれこれ知識を広げたいと思っているのですが、語彙力の方も広がればもっと豊かに物事が表現できるのにと思った今日このごろでした。


#舟を編む #三浦しおん

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