キングの小説の書き方

このブログを始めようと思い立った時に、「伝わる文章が身につく本」みたいな本を何冊か読みました。仕事でも生活の中でも文章を書くことはほとんどなかったために、うまく文章を書くことが出来ず苦労していました。そんな中、いつものように「文章が身につく本」を読んでいる時に数年前に買ったままでまだ読んでいなかった本を思い出しました。それがスティーブン・キングの『書くことについて』です。


『書くことについて』
著者:スティーブン・キング
発行:2013年
出版社:小学館文庫

前半の約130ページは「履歴書」のタイトルで自伝的な内容になっています。幼少期からベストセラー作家になるまでを書いていて、アル中や薬物中毒になったことも赤裸々に語っています。デビュー作で映画にもなった「キャリー」は納得がいかずにゴミ箱行きになった原稿を、次の日に妻のタビサが拾い上げ、続きを書くよう説得したおかげで作品になりました。

「キャリー」には、そのモデルになったような、いじめられていた実在の女子生徒が二人いて、その人物についても書かれていますが、その内容は少し重くて切ない内容です。

本書の中盤からは、文章読本の内容になっています。文章を書く上で大事なことはシンプルであること。「文章を書くときに避けなければならないのは、語彙のとぼしさを恥じていたずらに言葉を飾ろうとすることである」ー本書 P156

そして多くの作品を読めば自然と語彙は増えるとして、読書の重要さを説いています。

主な内容は、小説の書き方や売り込み方などですが、文章を書く人にとっても十分に参考になる内容だと思います。


『刑務所のリタ・ヘイワース』
ー小説「ゴールデンボーイ」に収録
著者:スティーブン・キング
発行:1988年
出版社:新潮文庫

スティーブン・キングの作品は映画化されたものが多いですが、ほどんどが「ホラー」や「ミステリー」もの。数少ないホラー以外の作品の一つが「ショーシャンクの空に」です。その原作「刑務所のリタ・ヘイワース」が、小説「ゴールデンボーイ」に収録されています。

副題は「恐怖の四季 春夏編」となっていて、「刑務所のリタ・ヘイワース」の副題は、ー春は希望の泉。

映画「ショーシャンクの空に」は大好きな映画の一つで、かれこれ10回は観ています。

「労働のあとのビールは最高だ」、「音楽は、心を豊かにする」、「読書や知識が増えることは楽しい」など、シンプルな事ほど、その大きさや重要さを伝えることは難しいのではと思っています。

映画「ショーシャンクの空に」はこういった、ビール、音楽、読書の魅力を存分に伝えることができている数少ない映画だと思っています。


『シャイニング』
著者:スティーブン・キング
発行:新装版2008年
出版社:文春文庫

スタンリー・キューブリックの映画化でも有名な「シャイニング」。その原作は情報量が凄く、登場人物の一人ひとりの人物描写がかなり書き込まれていて、内容に厚みが増しています。そして文章であっても十分に怖いです。

映画版とは内容が違う箇所もあり、特にエンディングではまったく違った終わり方になっています(ネタバレになるので詳細は書きません)ちなみに、スティーブン・キングは映画版に納得がいってなかったようで、だいぶ批判的な事を書いています。

映画を観て楽しめた人は、原作との違いを知るとより楽しめると思います。

続編の映画「ドクタースリープ」も、サイキック色がかなり強い作品で怖い作品でした。(原作はまだ読んでいますん。)


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